月見草 2

昨日、月見草を載せたのですが

今日、ふとラジオを聴いていると

   山之口貘

「月見草」の朗読を、やっていました

あぁ~この人も「月見草」に心奪われたなぁ~と

調べてみたら、下のようなものもありましたので

月見草談義   山之口貘

 月見草談義

 

昼間の明るいうちは眼をつむり

昨日の花もみすぼらしげに

萎びてねじれたほそい首を垂れ

いまが真夜なかみたいな風情をして

陽の照るなかをうつらうつら

夢から夢を追っているのだ

やがて日暮れになると朝が来たみたいに

露の気配でめをさますのか

ぼっかりと蕾をひらいて身ぶるいし

身ぶるいをしてはぽっかりと

黄色い蕾をひらくのだが

真夜なかともなれば一斉にめざめていて

真昼顔して生きる草なのだ

ぼくはそれでその月見草のことを

梟みたいな奴だと云うのだが

うちの娘に云わせると

パパみたいな奴なんだそうな